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枯蓮の上を吹く冷たく乾いた風、上空を飛び回る渡り鳥、上野の不忍池に冬がやってきました。寒々とした寂寥感は、米国人画家アンドリュー・ワイエスが描くメイン州の風景と似ている気がします。行ったことありませんが。 超広角で空を見上げて何枚か撮ってい…
京成線の堀切菖蒲園駅を降りると、東京東部の古い下町感が満載の街並みが広がっていました。紫陽花が咲く、のんびりとした小道をぶらぶらと10分、綾瀬川沿いに広がる敷地に手入れの行き届いた6000株の菖蒲が咲き乱れていました。 駅を降りて菖蒲園に向…
隅田川の西岸、南千住に東京ドーム5個分の広大な空間が広がっています。東北や北海道、北関東と東京を結ぶ一大貨物ターミナル、JR隅田川駅です。江戸時代から水運を利用した物流拠点で、周辺には毛織物の「千住製絨所」、川の対岸にも「カネボウ」など近…
令和元年の3日目、皇居はどんな塩梅になっているかぶらりとしてみました。特別なイベントが行われはいませんでしたが、いつも以上に多くの人が訪れているようでした。浮かれた連休ムードの中、働いている人がここにもいました。4日の一般参賀もこの人たち…
何度も通ってきた皇居東御苑。平成の天皇陛下がまだ吹上御所に住まわれてる間に、満開のツツジを拝みに訪れました。 ツツジが広がる二の丸庭園。 日本人よりも外国人観光客のほうが多いように思いました。 二の丸庭園の池の辺りを彩る黄色い花。名前はわかり…
4月第2週の週末、上野の桜は盛りを過ぎて少し散り気味。それでも不忍池の水面に浮かぶ花びらをコイが飲み込んだり、少なくなり始めた花をスズメがついばんだり、満開のときとは違った表情が楽しめました。さすが上野の桜だと改めて思いました。人出もさす…
前回の投稿で訪れた香梅園から歩いて20分ぐらい、亀戸天神社に着きました。こちらもまだ2分咲き程度でしたが、たくさんの合格祈願者に混じり、蕾を求めて鳥が来ていました。 種類は分かりません、メジロではなさそうです。この枝にずっと止まっていて、素…
東武亀戸線というローカルな電車に揺られ、降りたのは小村井駅。めぼしい商店が見当たらない閑散とした通りを5分ほど歩き、小村井香取神社を訪れました。この周辺には江戸時代、梅屋敷とも呼ばれた「小村井梅園」があったそうです。しかし明治時代に洪水で…
清澄庭園に隣接する公園です。入園料150円の回遊式庭園と違い、こちらは無料。個人的にはこちらの方が開放感があって好きです。毎年大きなイチョウが見事な黄葉を見せてくれるのですが、今年は夏の猛暑のせいか、あるいは台風の塩害のせいか、色が変わる…
赤穂浪士の47人(プラス1)が眠る寺としてあまりに有名です。播磨赤穂藩主の菩提寺で、浅野内匠頭の墓もあります。47人は討ち入り後、本所から泉岳寺まで歩き、主君の墓前に吉良上野介の首を供えたと言います。寺の背後には高輪の台地をが控え、白金ま…
隅田川は何気に四季のうつろいを感じられる場所です。この時期は川沿いの花壇にコスモスが綺麗に咲き、開けた空に浮かぶ羊雲とともに、秋の訪れを味わえます。毎年ここへ来て写真を撮っていますが、今年は秋の儚い雰囲気を出そうと、花畑が日陰になる夕方に…
見ごろを迎えた彼岸花、23区内の名所は?と調べてみると、葛飾区にありました。1395年の創建とされる宝蔵院という古刹です。行くにはちょっと不便で、JR総武線の小岩駅から2キロ弱、歩いておよそ20分かかりましたが、赤く染まった境内は確かに綺…
築地市場近くの浜離宮庭園は、すでに秋の装いです。春に菜の花が咲き乱れる園内の花畑は、この季節はコスモスで埋め尽くされます。キバナコスモスはもう終わりが近く、色とりどりの普通?のコスモスが咲き始めていました。気温は夏並でした… 今まで出番の少…
8月15日を迎えるに当たり、結核に苦しむ軍人を収容した傷痍軍人東京療養所(現・東京病院)を訪れました。敷地内のうっそうとした森の中に今も残る粗末な掘建小屋。今のように有効な治療薬がない当時、木製の硬いベッドの上で彼らは寝起きし、新鮮な空気…
江戸川区は愛知県弥富市、奈良県大和郡山市と並ぶ金魚の三大産地。もともと養殖が盛んだった深川や本所が明治時代に工業地になると、水が豊富な江戸川区に移ってきたそうです。戦中の食糧不足で池が田畑に転換されたり、戦後の都市化で養殖業者が都外に移転…
江戸初期に水戸徳川家の上屋敷内に造られた広大な回遊式庭園です。菖蒲を撮ろうと足を運びましたが、外国人が蓮池のほとりで一生懸命に撮影をしている様子を見て気づきました。モネの「睡蓮」の風景!と。 蓮池の向こうに橋。橋の形がかなり違うし、モネの絵…
都心で生まれ育った私は、これまでに2回しかホタルを見たことがありませんでした。1度目はおそらく40年くらい前、幼いころに千葉県柏市でホタル狩りをしました。虫かごにたくさんのホタルを入れ、自宅に持ち帰ったのを覚えています。2度目は15年位前…
つくばエクスプレスの開通で都心からのアクセスが便利になり、ちかごろは高尾山と並ぶ人気のハイキングスポットです。大型連休の前半、混雑覚悟で行ってきました。予想を裏切らない人混み、しかし関東平野を見下ろす山頂からの眺めも期待を裏切らない絶景で…
千鳥ヶ淵の夜桜です。1週間以上前の出来事ですが、時間がなくブログに出来ていませんでした。いまや桜は散ってしまいました。地下鉄九段下駅から地上に出ると人、人、人。それでも行く価値は大いにありました。 空気が澄んだ夜でした。九段坂を登りながらお…
都内には七福神めぐりがいくつもありますが、ここ亀戸のものは寺社が狭い範囲に集中しており、1時間半程度で終わります。ローカル感満載の東武亀戸線の亀戸水神駅で降り、途中で蕎麦を食べ、ぶらぶらと歩きながら7人の神様の御朱印を集めてきました。 亀戸…
北の寛永寺、南の増上寺。徳川家康は江戸城の鬼門の方角にこの2つの寺院を置き、江戸の町に邪気が侵入してくるのを封じました。増上寺の境内には徳川家の霊廟があり、今は一部が東京プリンスホテルとなっています。本殿の背後に東京タワーが聳え立つ写真は…
冬の不忍池は、越冬のために北から渡ってきた水鳥で賑わいます。私が小学生だった30年以上前は、シベリアから来たカモの天国でしたが、今はおそらくユリカモメもしくはウミネコが数で圧倒しています。陽の光でキラキラと輝く水面をバックに、ときにコミカ…
恒例の薬研堀歳末市へ行ってきました。東京を代表する問屋街ここ馬喰町界隈は、かつて馬の市が立つ町だったそうです。江戸時代に入ると街道沿いという交通の便の良さから宿が立ち並び、問屋の集まる隣の横山町とともに発展してきたそうです。今も衣料品や雑…
その年の「顔」が主役になる浅草寺の羽子板市。今年はというと、シャンシャンのようです。意気込んで浅草寺に行ったのに、なぜ「ようです」と断定できないかというと、市は翌日からだったためです。完全にフライング。12月17〜19日でした。準備をして…
春は薄ピンク一色にほぼ染まる上野公園ですが、この時期は赤、黄色、緑と賑やかになります。都内の公園をいろいろ見て回ったなかでも、ここは3本の指に入る美しさではないかと思っています。 階段を上ると、顔だけが残っている上野大仏が鎮座しています。そ…
紅葉を愛でながら、静かに歩きたかったのですが…。皇居の乾通りが1年半ぶりに一般公開されました。何かと皇室が話題なので、いつも以上に混雑しているせいかもしれませんが、拡声器で注意を呼びかける警備の声がうるさすぎて残念でした。 乾通りは皇居北側…
3年前の6月に参拝したときは雨だった待乳山(まつちやま)聖天を再訪しました。都内で最も低い山に立つ、都内屈指のパワースポット。見事に雲ひとつない青空が広がり、黄色いイチョウが輝いていました。 推古3年(西暦595年)に突如地面が隆起して山が…
東急大井町線九品仏駅。自由が丘というメジャーな街の隣ですが、住人以外は下車しないのではないかと思っていたくらい、私にとってマイナーな駅でした。たしかに駅前にメジャーな商店はあまりありません。しかし、駅からすぐの浄真寺を見るために、この街へ…
江戸の繊維問屋街の発祥地・神田岩本町で年に2回、大規模な「ファミリーバザール」が催されます。およそ200の露店が紳士・婦人服、靴下、手袋、革製品、靴などを路上に並べます。ほとんどが有名ブランド物ではなく、百貨店などに卸す前の状態の商品とい…
近代日本の成長を支えた3人の財界人の交流を、彼らが興じた茶の道具を通じて垣間見ることができました。荏原製作所の創業者が収集した美術品を所蔵する畠山記念館で今、3人の交友に焦点を当てた特別展が開かれています。館内は残念ながら撮影禁止でしたが…