【7】台東区柳橋
面影は消えても、かつての花街には独特の雰囲気があります。赤坂しかり、神田明神下しかり。江戸中期から栄えた柳橋界隈は戦後に料亭がなくなり、顔のないビルが立ち並んでいますが、「地相」とでも呼ぶのでしょうか、やはり花街の空気が漂っています。
柳橋の下を流れる神田川。いまも数軒の船宿が残り、屋形船が係留されています。江戸時代の人たちが隅田川で船遊びを楽しんだ名残なのだと思います。向こう側に架かるのは浅草橋です。この日はあいにくの曇り空で、写真を撮るにはいまいちでした。
神田川沿いにある船宿、あみ春。スカイツリーやレインボーブリッジを巡る屋形船を出しているそうです。
おそらくこの船宿が一番有名だと思います。でも私の中では佃煮屋という印象のほうが強いです。神田川を挟んだところにある店舗では、あさりや蛤の佃煮を売っています。冬に店頭に並ぶ牡蠣の佃煮をいちど食べてみたいのですが、まだ試していません。
柳橋です。橋の向こう詰めにあるレンガ色の建物の一階には、亀清楼(かめせいろう)という料理屋があります。伊藤博文が足を運んだ料亭だったそうです。
橋の欄干には、花街だった歴史が刻まれています。
梅花亭は人気の和菓子屋さんです。エンドウ豆でできた餡を薄い皮で包んだ三笠山という饅頭が有名です。私自身はそれほど好みではありませんが…。向こうに見える大黒屋は天ぷら屋です。入ったことありませんが、たまにテレビや雑誌で紹介されています。
料亭だったと思われる建物がいくつか残っています。
石塚稲荷神社には花街の記憶が残されていました。
柳橋界隈を走るJR総武線の高架下です。かなり年季が入っています。
修理したほうが…。それにしても80円は安い。
この洋食屋はおすすめです。岩手産の豚ロースを使ったトンテキが美味です。
柳橋には久月、秀月をはじめ、たくさんの人形屋が並んでいます。
※Sony NEX6で撮影