Shooting Tokyo

東京を撮り歩く

【86】墨田区墨田 玉の井

ブログの更新を重ねるうちに、街には指紋ならぬ「地紋」があると思うようになりました。その土地で生きてきた人たちの思いやエネルギーが沈殿し、そこから発する独特の空気が漂い続けているように感じます。かつて玉の井と呼ばれた現在の墨田3丁目付近も、今はほとんどの建物が新しくなりましたが、赤線地帯だった匂いをかすかにかぐことができます。

 

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かつてカフェー(つまり娼家)として営業していたと思われる独特のタイル張り、今はスナックのようです。玉の井の売春街は戦前と戦後で場所が少し変わります。私娼窟だった元の場所が空襲で全滅したためです。いわゆるカフェー風の建物が残っているのは、赤線地区に指定された戦後の玉の井で、今回はこちらのほうを歩きました。

 

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カーブしたバルコニーと円柱、これもカフェー建築と思われます。

 

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同じ建物の窓、装飾が素敵です。ガラスも古そうです。はめ殺しで開きそうにはありません。

 

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これは別の建物ですが、こうしたカフェー建築はもうそれほどたくさんは残っていません。探すのにけっこう歩き回りました。

 

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建物が建て変わっても、街の骨格はそれほど変化していないのかもしれません。赤線地帯だったころと同様、狭い道が迷路のように入り組んでいます。

 

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これは娼家とは関係ないと思われますが、年季の入った集合住宅でした。2階のドアは何のためにあるのでしょうか。

 

Ricoh GRで撮影

 

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