【番外13】沖縄県今帰仁村 世界遺産の城跡
那覇市から本島北部の本部町へクルマで向かう途中、「世界遺産、今帰仁(なきじん)城跡」の看板を見つけました。沖縄本島に三国志の時代があったことはおぼろげながら知っていましたが、ネットで検索すると、北部地域を治めていた北山王の城跡と分かりました。主郭のあった山の上から城郭跡を見渡し、本土とは異なる時が流れた琉球の歴史に思いを馳せました。
正確には不詳ですが、13世紀に築城されたそうです。当時の沖縄本島は南部を南山王、中部を中山王、北部を北山王が支配していました。今帰城を拠点としいた北山は、中国・明との交易で栄えたそうです。
城郭の正門「平郎門(へいろうもん)」。本土復帰前の1962年に修復されたそうです。石に詳しくないので分かりませんが、明らかに本土の石垣とは違う材質のものが使われいます。珊瑚が堆積して形成された石なのでしょうか。
正門から主郭へ石畳の道。これを登ると大庭、そして主郭へ出ます。那覇市にある首里城跡とは違って観光客が少なく、とても静かです。
主郭のあった山の上からの眺め。万里の長城を思わせる城壁が、敵の侵入を防いでいたようです。
1414年、首里城を拠点としていた中山の尚巴志(しょうはし)に攻め込まれ、北山は滅亡します。今帰仁城は中山の出先となりますが、1609年に3000人の薩摩軍が琉球に侵攻、その際に炎上しました。薩摩の軍勢は、琉球を統一した中山の首里城も落とし、琉球王国はここから本土との関係が深くなっていきます。
琉球の城は「グスク」と呼ばれます。首里城跡や今帰仁城跡といった琉球王国の関連遺跡11カ所が、2000年に世界遺産に登録されました。 この城跡には博物館が併設されており、琉球の王朝史を簡潔に知ることができます。
※Sony RX100で撮影