【16】台東区「カチクラバシ」
カチクラバシーー徒蔵橋と書きます。御徒町、蔵前、浅草橋一帯を指す俗称です。谷根千の二番煎じを狙ったのでしょうが、まったく浸透していません。しかし、この界隈の注目度が高まっているのは間違いありません。伝統技能を受け継ぐ職人がもともと多く住んでいましたが、最近は若手クリエイターが続々と拠点を構え始めています。
5月23〜25日、カチクラバシで活躍する職人、クリエイターにスポットを当てたイベント「モノマチ」が開催されました。今年で5回目。期間中は工房や店舗で手作り体験に参加できたり、いつもより割安で製品が販売されます。この写真の工房兼店舗は財布や名刺入れといった革製品を扱っています。長年使いこんだ財布を見せてもらいましたが、いい風合いに変化していました。
カードケースの手作り体験。上の写真で紹介した工房と同じビルに入居する、これまた革製品の工房です。
こちらは銀製品を手がけるアトリエです。中から銀をたたく音が聞こえてきました。手作り体験はどこも人気で、ここも順番待ちをしていました。
この辺りは飲食店の空白地帯でしたが、街の変化とともにカフェもぽつぽつ出来始めています。
自分だけのオリジナルノートが作れる店です。東急ハンズやロフトといった大型店が幅を利かせる中、この文具店の店主は「書くための道具」にこだわっているそうです。
この雑貨店では、飼っているペットの写真を持っていくとこんな感じの袋や、アクセサリーを作ってくれます。
別の雑貨店。ちょっとドキッとするこんな一輪挿しや、ガラスコップにしか見えないシリコン製のグラスなど、不思議なグッズばかりが並んでいます。
一泊2700円〜というバックパッカー向け格安ホステルの一階にあるカフェ、前面がガラス張りで開放感たっぷり。バスペールエールの生、最高です。
「モノマチ」の案内図。浅草橋から浅草に通じる江戸通りを中心に、店舗や工房、カフェが点在しています。台東区は廃校になった校舎を工房として貸し出すなど、かねてから若手クリエイターの育成に取り組んできました。その成果の表れなのだと思います。
※Fuji X20、最後の3枚はSony RX100で撮影