【番外28】長崎県長崎市 坂の街の定番コース
「朝鮮半島近海へ向かう米原子力空母カール・ビンソンは、長崎県沖を航行中ですっ!」とNHKがヘリコプターからの映像とともに物々しく伝えた大型連休の前半、坂の街・長崎市はゆる〜い時間が流れていました。韓国人、中国人を含め、グラバー園や平和公園は外国人観光客でいっぱい。事態が本当に切迫していたら、九州へ旅行に来ないだろうに。
初の長崎。路面電車の乗り換えなど勝手がわからず、効率的にコテコテの観光コースを巡る事にしました。まずはコロニアル様式が美しいグラバー園。ここでもコスプレ観光が人気なようです。写真を撮るほうは助かります。
山の上に立つグラバー園からは、この街が造船で栄えてきた様子が見て取れます。グラバーが造った小菅修船場を引き継ぎ、戦艦武蔵を送り出した三菱重工長崎造船所は今、大型客船事業の失敗などで苦境に立っています。
1864年に建造された大浦天主堂は、原爆による爆風で屋根などが吹き飛ばされながらも耐え抜き、国宝に指定されました。参道(と呼ぶのか?)を登り、教会が目に入ると、その美しさにハッとしました。資料館を覗き、隠れキリシタンの迫害を描いた遠藤周作の「沈黙」を20数年ぶりに再び読みたくなりました。
坂を登っところで振り返ると、遠くに海が顔を覗かせていました。消火栓の表示が残念。参道の両脇には土産物屋が並び、江ノ島や清水寺を彷彿させました。
天気が良かったせいもあるのかもしれませんが、見る景色見る景色、どれも目を引きました。大浦天主堂から最寄駅まで行く途中に流れていた川もその1つ。実物のほうがもっと綺麗でした。
平和公園へ。
原爆資料館の展示室に入ると、まずこの掛け時計に迎えられます。原爆が投下された午前11時02分で止まったままです。
爆心地からわずか500メートルの浦上天主堂は、原爆で大破し、中にいた神父2人と信者十数人は全員亡くなったそうです。
※Sony RX100で撮影