【108】千代田区大手町 消えゆく高度成長期の象徴 日本ビルヂング
あべのハルカスを超える日本一高いビルを作るそうです。いい味を出していた日本ビルヂングが取り壊されるのは少し残念です。隣のJXビルや朝日生命ビルも一体で再開発する巨大プロジェクトのようで、完成は2027年度。そのとき日本経済はどうなっているのでしょうか。バベルの塔にならないことを祈ります。
東京駅北側に広がるこの一画は、高度成長期の日本を象徴するエリアです。なにしろ名称が「日本ビルヂング」。隣のJXビルも、2009年までは「鉄は国家なり」の新日本製鉄本社でしたし。カメラの設定を間違え、感度が大幅に上がってしまいました。でも、ざらざら感が却ってレトロな雰囲気を出しているのではないかと、ひとり悦に入っております。
エレベーターの数が尋常ではありません、これ以外にもありました。これだけないと、朝夕のラッシュをさばけないのでしょう。1962年竣工の建物なので、高速エレベーターではないでしょうし。
いま入居している代表的な企業はルネサステクノロジー。世界を席巻し、その後に死の淵をさまよった「日の丸半導体」の生き残りです。右奥に見えるのは朝日生命の本社ビルです。
この像、新橋で見たことあるなあと思ったら、かつての新日本石油の本社前に立っていました。新日鉱と合併して誕生したJXがこの地に移転、プロメテウス像もここに移されたようです。
日本ビルの地下街。休日で多くの店が閉まっていましたが、古いビルの地下レストラン街独特の食べ物のにおいが充満していました。
すぐ横にあるこの公園も再開発の予定です。プロジェクトの名称は「常盤橋街区再開発」。日本で最も高いあべのパスカルの300メートルをはるかに凌ぐ、390メートルの超高層ビルが建ちます。
※Nikon D7100で撮影
常盤橋など、日本ビルの近隣が登場します。