【66】文京区本郷 東京大学
「東大なら歩いて通えるわねえ」。子供のころ、親から何度こう言われたことか。確かに実家のあった秋葉原からは早足で20分くらい、でも実際には遥か彼方にある大学でした…。
東大の広大なキャンパスの大部分は、加賀藩前田家の上屋敷だったそうです。この心字池はその名残り。夏目漱石の小説「三四郎」で、主人公が恋い慕うようになる美禰子と出会うのはここです。以来、三四郎池と呼ばれるようになりました。
1925年に完成し、1968年の東大紛争の舞台となった安田講堂。現在のキャンパスは関東大震災後に形づくられたものだそうです。三四郎が通っていたころの面影はないのかもしれません。
安田講堂から正門へと続く銀杏の並木道。左右に立ち並ぶゴシック様式の建物と黄葉が見事に調和しています。
アーチ型のトンネルが美しい法文二号館。
グラウンドやプール、体育館といった運動施設が集まる御殿下記念館です。「御殿下」の名称の由来は分かりません、上屋敷の何かにちなんでいるのでしょうか。
工学部一号館前に展示してありました、何かの作品のようです。すべて割り箸でできていました。座るとポキポキと折れる音がするのですが、崩れることはないようです。
子供が楽しそうにキャンパス内を走っていました。私は小学生のときに三四郎池でザリガニを釣っていて、怒られるという冴えない思い出があります。